こんにちは、ユキムラです！
千葉県にある印旛沼の湖畔に、小さな城があります。
その名前は【臼井（うすい）城】
しかしこの城は、あの「上杉謙信」に攻められますが、追い返しているスゴい城なんです。
そこで今回は、この城を攻めていきながら、その秘密に迫っていきましょう。
臼井城の簡単な歴史
臼井城は千葉県佐倉市の、印旛沼近くにある小高い丘に築かれたお城です。
城の歴史は古く平安時代の（１１１４年）に、【臼井常康】が築城したとされていますが、確実ではありません。
臼井城は戦いの舞台になったことが多く、何度か落城しています。
しかしそのなかで有名なのが「上杉謙信」による【臼井城攻め】でしょう。
「小田原北条氏」と敵対関係にあった謙信は、北条方の城を攻撃するため、自ら出兵します。
そして途中にある臼井城を、１万５千の大軍で攻めかかった謙信は、わずか２千の城兵に敗れてしまうんです。
その影には、謎の軍師【白井胤治（しらいたねはる）】の戦略が勝ったといわれています。
戦の天才といわれた謙信が負けるとは、白井胤治とは何者なのでしょうか？
謎の軍師「白井胤治」って何者？
白井胤治は【白井入道浄三】とも呼ばれ、戦国大名の「千葉氏」に仕えたとされています。
出生不明で、なぜ臼井城に居たかはわかりません。
しかし胤治が居たことで「上杉軍」は大敗し、領国の越後へ引き返していくのです。
臼井城の戦い後、胤治の消息は分からなくなりますが、豊臣家に仕えたとされる説があります。
いずれにしても「謎」が多い人物ですね。
軍師といえば三国志で有名な【諸葛孔明】を思い浮かべますが、胤治もそんな感じだったのでしょうか。
城を攻める
それではさっそく、城攻めといきましょう。
現在残る城の曲輪は【中城】と【本城】の２つがメインです。
中城
まずはじめは【中城】です。
南側に面している場所は道路となっており、歩きながら見ることができます。
写真右側が曲輪ですが、土塁が築かれていました。
少し歩くと中城への入口があり、立派な石碑が建っています。
石碑の後ろには「案内板」があるので、読んでいくといいでしょう。
中へ入ってきました。
けっこう広いですね、中城は本城よりも広く、多くの兵を収容できたと実感できます。
中城の一角には【河津桜】があり、お花見も楽しめるそうです。
まだ時季が早かったですね。
曲輪の周囲は【空堀】で囲ってあり、少し分かりづらいですが、けっこう深さがありました。
落ちたら登ることは難しいでしょう。
本城との間にも空堀があり、臼井城の防御システムが厳重だと分かります。
中城と本城の間は【土橋（どばし）】でつながっています。
現在は盛土によって太くなっていますが、昔はもっと細く、多数の兵が通れないようになっていました。
本城
土橋を通って【本城】に攻め込みます。
入口に階段がありますが、この場所は「土塁」になっていました。
本城の曲輪も広さがあり、多数の兵がいたことでしょう。
本城から南側の眺めです。
かつて住宅街があった場所は「印旛沼」だったそうで、臼井城を守る天然の「外堀」として機能してました。
東側の眺めです。
現在でも印旛沼はありますが、城からはだいぶ後退していますね。
次は北側から本城へ登ってみましょう。
北側は急斜面となっており、こちら側から攻めるのは容易ではありません。
北側の入口は「山城」のような雰囲気が出ていて、なかなか好きです。
ここから本城の曲輪まで、動画でお楽しみください。
途中には「石垣」がありました。
無造作に積んであることから、戦国時代に積まれたものでしょう。
上杉謙信の「一夜城」
臼井城攻めに際し、上杉謙信は臼井城の南側（佐倉市王子台付近）に拠点の城を築きました。
【謙信一夜城】とも呼ばれ、１００ｍ×７０ｍの長方形をしていたみたいです。
現在は【一夜城公園】となっていて、「一夜」で築かれたかは不明ですが、あっという間にできた城なのでしょう。
現在は城の面影はありませんが、発掘調査では「空堀」や出入口である「虎口」などの他、多数の遺構が発見されたみたいです。
「ここで謙信が指揮を取ったのかな？」
そんな想像をすると、城好きにはたまらないですね！
臼井藩と廃城
豊臣秀吉による小田原征伐後、北条方であった臼井城は破れ、徳川家の家臣「酒井家次」が入城します。
そして江戸幕府が開かれると、この地には３万石の【臼井藩】が置かれました。
しかし火災により城内の建物が焼失した後、１６０４年に臼井藩は廃藩となり、臼井城も廃城となってしまいます。
臼井城のアクセス
臼井城へお越しの際には【車】でのアクセスが便利です。
・東関東自動車道【四街道ＩＣ】から、【千葉臼井印西線】約１５分
無料の駐車場があり、ダイレクトにアクセスできます。
駐車可能なのは、約１０台といったところです。
最後に
いかがでしたか？
臼井城は小さいお城ながら、歴史と遺構があって、とても興味深かったです。
比較的短かい時間で見学することができるので、お城が好きな方はぜひ行ってみてください。
それではこのあたりで！
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