こんにちは、ユキムラです!
前回は【ボイラー実技講習】について、講習内容をご紹介しました。
そのなかで【実技】については、
- シミュレータ実習
- カットモデルによる実習
- ボイラー実機での実習
3つの項目があるとご紹介しましたが、説明しきれないところがありました。
そこで今回は、実技の内容について詳しくご紹介していきます。
服装は?
まずはじめに実技講習と聞いて、
服装はどうすればいいんだろう?
そう思った方はいませんか?
私も受講する前に気がついて、少し調べたことがありました。
結論は【私服で大丈夫です!】
できれば作業服がいいみたいですが、ない方は無理して買わなくてOKです。
しかし、次の3点だけは守るようにしてください。
- 長袖
- 長ズボン
- 運動靴
季節にもよりますが、半袖だとボイラー実機を扱う際に、火傷の危険があります。
また、協会により違いがありますが、
- ヘルメット
- 軍手
この2つも貸し出してもらえます。
しかし使い回しなので、気になる方は持参してください。
【ボイラー実機での実習】は、支部によって屋外で行う場合があるので、服装で調節しましょう!
グループ分け
私が受講した際には、受講者の人数が【87人】もいて、教室がすし詰めの状態でした。
そのため、1グループ約20人を4グループに分けて実習することに。
これからご紹介する3つの実習項目を、グループごとに分かれて、順番に回るスタイルでした。
各グループに1人ずつ講師が付き、丸1日同じ方が担当します。
シミュレータ実習
私がまず実習したのが、シミュレータ実習です。
- ボイラーの点火・消火操作
- 吹き出し装置の操作
- 水面計の機能試験
3つの方法をパソコンによる、シミュレータで学んでいきます。
ボイラーの点火・消火操作
【炉筒煙管ボイラー】という種類のボイラーで、点火から消火までの流れを学びます。
パソコンの画面上にある、9種類のボタンを順番にクリックしていき、ボイラーを点火から消火までやっていきます。
私が実習したときには、1人ずつ順番に操作できました。
吹き出し装置の操作
ボイラー水の濃度調整と、ボイラー底に溜まった沈殿物(ゴミ)を排出させるための操作が【吹き出し】です。
操作は2種類の【弁】を使い分けて行います。
弁とは水や蒸気などの流れを、【コック】や【ハンドル】などを使って調節する装置です。
実習では【間欠吹き出し】という方法を、学んでいきます。
ボイラー本体側に付いている弁です。
コックになっているので、向きを配管と並行にすると【開】、直角にすると【閉】になります。
流量の微調整をすることはできません。
ボイラーとは反対側に付いている弁です。
ハンドルになっていて、回す方向を反時計回りで【開】、時計回りで【閉】になります。
急開弁と違い、流量の微調整が可能です。
それでは、2つの弁を操作して【間欠吹き出し】をやってみましょう。
急開弁【開】→漸開弁【開】→吹き出し
漸開弁【閉】→急開弁【閉】→吹き出し停止
以上が間欠吹き出しの、手順と方法でした。
水面計の機能試験
最後は【水面計の機能試験】です。
水面計は【ボイラー水の量】を量る物ですが、正確に表示されなければ空焚きになり、爆発事故に繋がる危険があります。
そのため、水面計が正しく表示されているのかを確認する試験です。
機能試験は一部例外はありますが、原則的に【1日に1回以上】行わなければなりません。
水面計の写真を見てみましょう。
ご覧の通り水面計は3つのコックがありますが、機能試験はコックを順番に開閉しながら、正常な動作をするか確認します。
それでは、機能試験の手順をご紹介します。
まず通常運転中のコックは、
- 蒸気コック→【開】
- 水コック→【開】
- ドレンコック→【閉】
となっているので、次の手順でコックを操作していきます。
機能試験は後半の、実機での実習で1人ずつやるので、必ず覚えましょう!
カットモデルによる実習
次にやったのは、ボイラーの点火装置を模した【カットモデル】での実習です。
実際に火は点かないのですが、稼働するようになっていて、赤いランプが火の代わりとして点灯します。
この実習では、ボイラーに様々なエラーを発生させて、どのように対処するのかをメインにやりました。
みなさんは、原因がお分かりになりますか?
このようなときに、素早く復旧させるのがボイラー技士の仕事です。
そういう私は初心者なので、対処法は分かりませんでした。
このようなときは、
バーナーから、1番遠い所を先に疑いなさい!
講師の方には、そう教わりました。
つまり、【燃料タンク】→【油ストレーナ(ゴミを除去するもの)】→【バーナー】まで順番に調べていき、原因を見つけるという方法です。
- 燃料タンク→燃料切れ
- 油ストレーナ→ゴミ詰まり
- バーナー→先端部の詰まり
このように原因を探っていく、コツを学ぶことができました。
仕事でボイラーを使っている方は分かるかもしれませんが、未経験の方は参考になりますよ!
ボイラー実機での実習
最後は、本物のボイラーを使って実習していきます。
受講する協会によって違いがありますが、私が実習で使用したボイラーは、
【移動式の鋳鉄製ボイラー】
という種類です。
トラックの荷台にボイラーが積まれていて、必要な場所へ移動して使える便利なボイラーになってます。
このボイラーを使って、シミュレータ実習で学んだ、
- ボイラーの点火・消火操作
- 吹き出し装置の操作
- 水面計の機能試験
3つのやり方を、実際に操作していきます。
- ボイラーの点火・消火操作
- 吹き出し装置の操作
この2つはメンバーを選抜して、その他の実習生はやり方を見ていました。
全員やるのは【水面計の機能試験】です。
シミュレータ実習の際に、ご紹介した手順で1人ずつ実践していきます。
講師の方が常に横にいてくれるので、初心者の方でも安心してください!
【定期自主検査点検記録簿】の記入
実習の最後には各職場で行う、【定期自主検査点検記録簿】の記入方法を教えてもらいました。
2人1組になって、ボイラーの各部品を点検して、記録していきます。
しかし今回は、時間の関係で講師の方が読み上げた後、印を付けて終了でした。
この検査は、1ヶ月に1回以上点検しなければならず、記録簿は3年間保存しなければなりません。
まとめ
以上が実技の内容でしたが、いかがでしたか?
ボイラーの取り扱い未経験の方は、初めてボイラーに触れる機会があるのが、【ボイラー実技講習】です。
これから業務で使われる方は、積極的に触れてみましょう。
それでは、今回はこのあたりで!
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