こんにちは、ユキムラです!
【フォークリフト】みなさんも1度は聞いたことありますよね?
重い荷物を楽々と移動できるこの乗り物は、とても便利でいろんな職場で使われています。
しかしフォークリフトを操作する際には、【資格】が必要です。
- どんな資格なの?
- 難易度は?
- 操作方法が知りたい!
そんな疑問や不安がありませんか?
そこで今回は、初心者の方でも取得できるフォークリフトの資格を、分かりやすく解説していきます。
フォークリフトとは?
ご存じない方のために、フォークリフトについて簡単にご説明します。
フォークリフトは2本の【フォーク(爪)】を備えた運搬機械です。
小回りが利き、使い勝手の良さから物流・製造業をはじめ、さまざまな職種で使われています。
細かい仕様はありますが、おおむね次の2種類です。
いきなり専門用語になりましたが、安心してください。
分かりやすく、説明していきます。
カウンターバランス式とは?
カウンターバランス式は、座って乗るタイプのフォークリフトです。
フォークリフトの後部に、【カウンターウエイト】という重りが載せてあります。
その重りがあることで、重たい荷物を持ち上げても、バランス良く運ぶことができるんです。
カウンターバランス式には、小型~大型まで、さまざまな大きさのタイプがありますよ。
リーチ式とは?
リーチ式は、立って乗るタイプのフォークリフトです。
リーチ式最大のメリットは、小回りが良く効きます!
極端な話になりますが、その場で360度旋回することも可能です。
ですので、狭い倉庫などでよく使われています。
カウンターバランス式に比べて、リーチ式は小型のタイプが多いです。
教習所によって多少違いますが、資格講習で使用するのは、
【カウンターバランス式】がほとんどです。
また、フォークリフトの原動力には、
- エンジン
- モーター
2種類のタイプがあります。
しかし講習機関によって、どちらのタイプになるかは、当日にならないと分かりません。
みなさんの職場に両タイプがある場合は、仕事で乗りながら、運転感覚を磨いていけば大丈夫ですよ!
それぞれのタイプで若干、操作性が違うので、できれば両方のタイプに乗れるのが理想です。
資格は2種類あります
フォークリフトの資格は、使用するフォークリフトが荷物を持ち上げられる重さである、【最大荷重】によって2種類に分かれます。
資格の種類 | 1t未満 | 1t以上 |
フォークリフト運転 技能講習 | ○ | ○ |
フォークリフト運転 特別教育 | ○ | × |
表のとおり、【特別教育】では(1t未満)のフォークリフトしか運転できません。
しかし【技能講習】では、(1t以上~上限なし)まで運転することができます。
ですので、せっかく取得を目指すなら、制限がない【技能講習】がいいでしょう。
各講習とも、18歳以上の方が対象です。
ここでご紹介している資格は、荷物を積み降ろしする【荷役作業】の資格です。
公道を移動したいときには、別に【運転免許】が必要になります。
資格の難易度
取得を目指すなかで、1番気になることではないでしょうか。
でも、安心してください!
私も取得した当時は、触ったことがない初心者でしたが、合格することができました。
講習内容も、まったくの初心者を対象としている感じでしたので、しっかり受講すれば確実に合格できます。
授業中に居眠りをしたり、明らかに危ない運転をしている方は、不合格になる場合もありますよ。
講習内容
ここからは、フォークリフト運転技能講習の内容と、ポイントをご紹介していきます。
講習は【学科】と【実技】の2科目で、合計4日間の日程で行われます。
学科
講習1日目は学科です。
テキストを使いながら、フォークリフトの基礎知識を学んでいきます。
【自動車運転免許】での違い
学科の科目・講習時間は、
【運転免許を持っている方】
【運転免許を持っていない方】
で違いがあります。
学科科目 | 時間 |
荷役に関する装置の構造 取扱いの方法に関する知識 | 4h |
運転に必要な力学の知識 | 2h |
関係法令 | 1h |
合計 | 7h |
運転免許を持っていると、学科の講習時間が【7時間】です。
学科科目 | 時間 |
走行に関する装置の構造 取扱いの方法に関する知識 | 4h |
荷役に関する装置の構造 取扱いの方法に関する知識 | 4h |
運転に必要な力学の知識 | 2h |
関係法令 | 1h |
合計 | 11h |
運転免許を持っていない方は、学科で4時間多い、【11時間】の講習時間になってます。
この4時間の差は以外と大きいので、運転免許を持ってるとお得ですよ!
詳しくは別の記事でも書いたので、参考にしてください。
学科の内容
それでは学科の内容を簡単にご紹介します。
走行に関する装置の構造・取扱いの方法に関する知識
この科目では主にフォークリフトが走行するために必要な、【エンジン】【モーター】の構造や、方向指示器などの取り扱い方法を学びます。
荷役に関する装置の構造・取扱いの方法に関する知識
この科目ではフォークリフトのメイン作業である、【荷役作業】の方法を学びます。
荷役装置・油圧装置、フォークリフトの構造やレバーの操作方法がメインです。
運転に必要な力学の知識
この科目は【物理】の講習です。
【力のモーメント】【重量・重心】【速度・加速度】といった、学生時代に学んだことのある内容です。
しかし難しい計算式はないので、苦手な方でも深刻に悩まなくていいですよ。
関係法令
この科目では【労働安全衛生法】に関する法令を学びます。
テキストメインでひたすら読んでいくだけなので、1時間の講習時間ですが、とても長く感じました。
講習が終わると最後に試験があるので、居眠りはしないほうがいいですよ。
試験で出題されるところは、授業で教えてくれるので、聞き漏らさないようにしましょう。
実技
講習2日目~4日目までは、たっぷり実技の講習です。
実技科目 | 授業時間 |
走行の操作 | 20h |
荷役の操作 | 4h |
講習は5~6人で1グループとし、1台のフォークリフトで1人の指導員が担当します。
ですので交代で講習を受けることになり、順番が来るまで他の受講生が操縦しているところを見学します。
実技講習のポイント
私が実際に受講したときに、重要だと思ったポイントをまとめました。
安全確認
実技講習でもっとも重要視されるのが、安全確認です。
フォークリフトを動かすたびに、
【右・左・右後方・左後方・後方・前方】
と指差呼称します。
このあたりは自動車学校と同じですね。
他の受講者が見ている前でやるので、私もはじめは恥ずかしかったですが、すぐに慣れました。
大きな声でハキハキやらないと、指導員のおっちゃんに怒られますよ。
ハンドルの切り方
車の免許をお持ちの方は、「知ってる!」そんな方もいるでしょう。
車が曲がるときは、【内輪差】があると自動車学校で教わりましたよね?
フォークリフトもあるんですが、車とはちょっと違うんです。
車が曲がるときは、前輪のタイヤ角度を変えて曲がります。
しかしフォークリフトは、後輪のタイヤ角度が変わるんです。
そのためフォークリフトでは、内輪差ではなく、【外輪差】ができます。
下の図をご覧ください。
右側の普通トラックでは、前輪で舵を切ることで、後輪が前輪より内側を通ります。
そのため後輪が、左側の壁に当たりそうですよね。
しかしフォークリフトでは、後輪が前輪より外側を通るので、右側の壁に当たりそうになります。
実技講習のコース幅は以外に狭いので、ハンドルの切り方がとても重要です。
この特性を知っているだけでも、実技講習が断然、やりやすくなりますよ!
対策としては次の2点が効果的です。
- 急ハンドルを切らない
- 曲がり角と前輪の位置を認識
急ハンドルを切らない
急ハンドルは絶対に厳禁です。
フォークリフトは急ハンドルを切るほど、外側に大きくふくらみます。
狭いコースでは壁に当たってしまうので、絶対にしないようにしてください。
重い荷物を積んでいるときにも、急ハンドルをすると、フォークリフトが横転する危険があります。
曲がり角と前輪の位置を認識
ではスムーズに角を曲がるには、どうしたらよいのでしょうか。
それは、曲がる方向の前輪(図では左折なので左前輪)が、角(目標位置)をギリギリかすめるイメージで曲がってください。
私が受講したときにも、他の方が角を過ぎてから、ハンドルを切られる方がいました。
しかしその方は、慌てて急ハンドルを切ることになり、外側に大きくふくらんでしまい苦労していたと思います。
角に入る前から、ゆっくりハンドルを切っていくと上手く曲がれます。
荷役作業時の駐車ブレーキ
以外に忘れやすく、隠れたポイントになるのが【駐車ブレーキ】です。
技能講習のコース内では、フォークリフトを止めて次の動作に移るときは、必ず駐車ブレーキを掛けます。
特に荷物の積みおろしをする場所では、レバー操作に気をとられがちで、駐車ブレーキを忘れやすく注意が必要です。
私も何度かやって失敗しました。
止まったら駐車ブレーキ!
頭に入れておきましょう。
基本的な操作方法
講習で使用する、フォークリフトの操作方法を見ていきましょう。
今回は講習で最も使用する、
【カウンターバランス式】で解説します。
製造メーカーにより、操作レバーのレイアウトに違いがありますが、今回は一般的なモーター式のフォークリフトでご紹介します。
カウンターバランス式のレイアウトは、このようになっています。
電源の入れ方
フォークリフトを動かしたいとき、次の手順で行います。
- ブレーキペダルを踏む
- 電源キーをONにする
車の免許を持っている方は、おなじみの方法ですよね。
この方法はエンジン式(オートマ車)でも同じです。
リフトレバー・ティルトレバーの操作方法
フォークリフトのメイン作業、荷物を取り扱うときの操作方法です。
【実技講習のポイント】でもご紹介しましたが、この2つのレバーを扱うときは、必ず【駐車ブレーキ】を掛けます。
レバーを下げると、ブレーキが掛かる状態です。
そして【リフトレバー】【ティルトレバー】を扱うと、次のような動作をします。
リフトレバーを動かすと
フォーク(爪)が上下します。
ティルトレバーを動かすと
マストの角度が変わります。
走行するときは、2つのレバーを使って、次のようにしてください。
これがフォークリフトの【基本走行姿勢】になります。
図では荷物を積んでいませんが、積んでいるときも同じようにして走ると、荷物が安定して運びやすいですよ。
マストは動きが止まるまで、上げてもらって大丈夫です。
基本走行姿勢までの操作方法
- リフトレバーを少し上げる
- ティルトレバーを上げきる
次はゴール地点での操作です。
ゴール地点では、フォークを完全に地面へ着けましょう。
そうすることで、フォークにつまづいて転倒するのを防げます。
操作方法は
- リフトレバーでフォークを下げる
- ティルトレバーで地面に着ける
前進の方法
前進・後進の方法をご紹介します。
まずは前進までの手順です。
- ブレーキペダルを踏む
- 前後進レバーを【前】にする
- 駐車ブレーキを解除
- アクセルペダルを踏む
駐車ブレーキの解除は、レバーのボタンを押しながら、上げると解除できます。
ハンドルは左手でノブを握り、右手は膝の上に置きましょう。
後進の方法
後進は【前後進レバー】を【後】にすると、前進と同じ要領で後進することができます。
以上がフォークリフトの、基本的な操作方法です。
教習コース
最後に教習コースをご紹介します。
大まかな手順は次のとおりです。
- 右側のスタート線からフォークリフトを動かす
- 前進しながら左折して積みおろし場所(A)まで進み、置いてある荷物を持ち上げる
- そのまま後進してスタート線近くまで戻る
- 前進して【屈折コース】を進む
- 積みおろし場所(B)に右折して荷物をおろす
- そのまま後進してゴールする
最初は難しく感じますが、乗ってると慣れてきますよ。
まとめ
いかがでしたか?
フォークリフト運転技能講習は、落とす講習ではないので、しっかり受講すれば大丈夫です!
この資格に更新はなく一生ものなので、興味のある方は、取得を目指してみてはいかがでしょうか。
それではこのあたりで!
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