ユキムラです!
みなさんは【消防設備士】という資格はご存じですか?
建物内にある消火設備の点検・整備をはじめとして、工事業務もできる国家資格です。
そのなかで、消火器の点検と整備ができる資格を【乙種6類】といいます。
「未経験でも取得できるの?」
「試験の難易度は?」
大丈夫です!私もまったくの未経験から合格できました。
就職や転職を考えている方で、取得を考えている方に、未経験ならではの視点で分かりやすくまとめました。
はじめに
消防設備士には【特類】及び、【1類】~【7類】まであります。
取り扱える種類は下にザっとまとめました。
甲種 | 乙種 | 消防設備などの種類 | |
特類 | 〇 | 特殊消防設備など | |
1類 | 〇 | 〇 | 屋内消火栓設備、屋外消火栓設備、スプリンクラー設備 水噴霧消火設備 |
2類 | 〇 | 〇 | 泡消火設備 |
3類 | 〇 | 〇 | 不活性ガス消火設備、ハロゲン化物消火設備 粉末消火設備 |
4類 | 〇 | 〇 | 自動火災報知設備、消防機関へ通報する消火設備 ガス漏れ火災警報設備 |
5類 | 〇 | 〇 | 金属製避難はしご、救助袋、緩降機 |
6類 | 〇 | 消火器 | |
7類 | 〇 | 漏電火災警報器 |
ここでは【乙種6類=消火器】なんだな、とだけ覚えていただければOKです。
なお、似たような資格で【消防設備点検資格者】という資格もありますが、こちらはあくまで【点検のみ】の資格なので、整備をする方は消防設備士が必要です。
甲種と乙種の違い
消防設備士の資格は、【甲種】と【乙種】に分けられます。
「整備のみしか仕事しないよ」という方は、乙種で十分でしょう。
資格試験では両者に違いがあります。
甲種は受験資格がいるのに対し、乙種は誰でも受験することができます。
甲種と乙種、実務上の違いは次のとおりです。
甲種
消防設備の工事と整備ができる。
乙種の上位資格になります。
整備の他、設置工事も担当できるため、工事業者などでは重宝されます。
乙種
消防設備の整備のみができる。
乙種は整備のみですが、受験資格がないため、取得のハードルは低いです。
試験の難易度
試験の難易度は、個人によって感覚が違うので難しいのですが、未経験でも合格は目指せます。
しかし暗記が多いので、苦手な方は少々苦戦するかもしれません。
ちなみに、消防設備士の試験を実施している【消防試験研究センター】では、乙種6類の合格率を50%前後と発表しています。
しっかり勉強した方が、合格しているみたいですね。
試験内容と合格点
試験は筆記と実技の2種類です。
筆記試験は【マークシート4肢択一式】
実技試験は【記述式】です。
試験時間は1時間45分で、問題数はつぎのとおりです。
試験科目 | 問題数 | 合格点 | |
筆記 | 消防関係法令 | 10問 | 6問 |
基礎的知識 | 5問 | 3問 | |
構造・機能・整備 | 15問 | 9問 | |
実技 | 消火器の鑑別問題 | 5問 | 3問 |
また、次の資格を所持している方は、試験の一部を免除することができます。
合格点
合格点は、筆記・実技で次の正解率が必要です。
筆記試験
(各科目ごとに40%以上で、全体の出題数の60%以上の正解)
実技試験
(60%以上の正解)
なお、試験の一部免除がある場合は、免除を受けた以外の問題で上記の正解が必要です。
下の写真は受験後に送られてくる、試験結果通知書です。
合格でも不合格でも、各科目の正答率が記載されているので、必ず確認しましょう。
不合格だった場合でも、自分の弱点の科目を確認できるので、次の試験で対策ができます!
筆記
筆記の試験科目は次のとおりです。
消防関係法令
法令問題は【各類に共通する部分】6問と【6類に関する部分】4問で成り立っています。
基礎的知識
基礎的知識の問題は【機械】についての問題です。
工業高校などで機械科を卒業した方であれば、それほど難しくはないのですが、主に【物理】の問題です。
このうち【力】【運動と仕事】【摩擦】の科目は中学校で学ぶレベルに感じました。
【機械材料】【圧力と液体・気体】は高校生レベルに感じたので、こちらから重点的に勉強したほうがいいと思います。
構造・機能・整備
消火器について構造・整備方法などの問題です。
筆記試験のうち多数の出題数を誇るのがこの【構造・機能・整備】です。
私も勉強時間の多くをここで使いました。
勉強のポイント
私がまず実践した勉強は、各消火器の写真と名称を覚えたことです。
ここから覚えなければ、消火器の構造・機能・整備の項目はまず覚えられません!
名称を覚えてから内容に入っていきましょう。
実技
実技試験というと「消火器の実物を使用して何かするのかな?」そう思った方もいるのではないでしょうか。
しかし乙種6類の試験はそうではなく、筆記試験となっています。
しかも試験のうち唯一、記述式の問題になっています。
内容としては消火器部品の写真が掲載されていて、「この部品はどんな機能があるか」といった問題が出題されます。
文章の書き方は、後述するテキストに記載されている内容の丸暗記でOKです!
記述式の回答はやや難しいですが、答えが明確であれば自分なりの文章で書けるメリットがあります。
私が実践した試験対策
私が合格するために実践した方法は、これからご紹介するテキストを繰り返し学習しました。
電車での通勤時間などを利用し、かかった時間は3か月ほどです。
使用テキスト
私が試験対策で使用した参考書は次の2冊です。
乙種6類を合格するためには、この2冊で十分だと思います。
- 分かりやすい!第6類消消防設備士試験(工藤正孝/編著)
- 直前対策!第6類消防設備士試験(工藤正孝/編著)
参考書のレビューを下に書きました。
メインで使用したテキストです。
メリット
・暗記物は語呂合わせで覚えられる。
消防設備士の試験は、計算問題が少しある以外は、ほとんどが暗記問題です。
「暗記苦手だなぁ~」そんな方もいるのではないでしょうか。
でも、安心してください!
このテキストでは著者が、暗記がしづらいところに【語呂合わせ】で覚えやすいよう、記載してくれてます。
例えば【防火管理者の業務内容】の場合
防火管理者の仕事は【火 か け て】見ること
と表現されています。
火・・・避難
か・・・火気
け・・・計画
て・・・点検
このように覚えることができます。
覚えづらい法令問題などで、私もこの語呂に救われました。
ぜひ参考にしてみてください。
デメリット
・カラー写真がない。
消火器を写真で見分ける問題(鑑別問題)があるのですが、白黒写真が掲載されていて、違いが分かりづらかったです。
「カラー写真も掲載してもらえたらもっと分かりやすいのにな~」と思いました。
練習問題の参考書
前述したテキストにも問題が掲載されていますが、ボリューム的に少なく感じたので購入しました。
メリット
・5回分もの模擬試験が収録されている。
実践形式の問題が、収録されているところがよかっです。
解答欄にはテキストと同じように【語呂合わせ】が記載されています。
以上が、テキストと練習問題の参考書レビューでした。
受験申請の方法
受験申請の方法には、電子申請と書面申請があります。
電子申請は申請書の申込みから、受験料の支払いまで、インターネット上で完結できるのでオススメです。
しかし支払いは、クレジットカード払いのみとなります。
消防試験研究センター(電子申請ページ)
まとめ
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
乙種6類は消防設備士のなかで、入門資格といわれています。
興味がある方、仕事や自己啓発などで取得を考えている方は、挑戦してみてはいかがでしょうか。
防災の知識も身につくのでオススメです。
それでは今回はこのあたりで!
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