こんにちは、ユキムラです!
危険物取扱者の勉強をしていると、貯蔵方法のなかで【指定数量】という言葉を聞いたことありませんか?
危険物取扱者の試験では、必ず出題される項目であり、計算問題もやらなくてはいけません。
そこで今回は、指定数量にポイントを当てて、初心者の方にも分かりやすく解説していきます。
指定数量とは?
危険物取扱者の参考書には指定数量のことを、【危険性を勘案して政令で定める数量】と書かれています。
「何のこと?」そう思いませんか?
結論としては、実際に単独で貯蔵できる数量ということになります。
よって原則、指定数量以上の危険物を貯蔵することはできません。
しかし【製造所】【貯蔵所】【取扱所】といった指定の施設では、貯蔵が認められています。
では、3つの施設とはどんなものでしょうか?
下の表にまとめました。
これ以外の場所では貯蔵できませんが、消防署長などの承認を受ければ、10日以内に限って仮貯蔵できます。
また、指定数量はすべての種類で同じではなく、次の基準で決まります。
- 類別
- 品名
- 性質
類別
危険物は1類~6類までありますよね?
その類ごとに危険性が違うので、指定数量を変える必要があります。
品名
1類~6類まである危険物のうち、類ごとにある個別の品名です。
(例:4類ではガソリン・灯油など)
性質
品名のなかで、それぞれある性質のことです。
(例:水に溶ける【水溶性】・水に溶けない【非水溶性】など)
以上の3つを基準にして指定数量が決まりり、
- 危険性が高いもの→指定数量を少なく
- 危険性が低いもの→指定数量を多く
というふうに定めています。
指定数量の計算方法
それでは実際に、指定数量を計算してみましょう。
危険物【第4類】の指定数量を、すべて挙げて表にしてみました。
4類の個別指定数量表
4類 | 品名 | 性質 | 指定数量 |
特殊引火物 | 50L | ||
第一石油類 | 非水溶性 (ガソリン) | 200L | |
” | 水溶性 (アセトン) | 400L | |
アルコール類 | 400L | ||
第二石油類 | 非水溶性 (灯油) | 1,000L | |
” | 水溶性 (酢酸) | 2,000L | |
第三石油類 | 非水溶性 (重油) | 2,000L | |
” | 水溶性 (グリセリン) | 4,000L | |
第四石油類 | (ギヤー油) | 6,000L | |
動植物類 | (ヤシ油) | 10,000L |
単独で貯蔵する場合
表に挙げた指定数量は、単独で貯蔵する場合です。
このとき1つの危険物が、
指定数量の何倍貯蔵しているのか?
計算してみましょう。
そのときに使用する、公式①は次のとおりです。
例題を作ってみたので、計算してみましょう。
計算方法
まずは先ほどご紹介した【4類の個別指定数量表】をご覧ください。
ガソリンの指定数量は【200L】ですよね。
この指定数量を、公式に当てはめて計算するると、
この貯蔵施設には、指定数量が2倍の危険物が貯蔵されていることになります。
危険物取扱者の試験では、指定数量表は必ず暗記しましょう!
複数を貯蔵する場合
1つの危険物を貯蔵する場合の計算方法は、分かっていただけたと思います。
しかし実際の現場では、複数の危険物を同時に保管していたりしませんか?
その場合は、別の方法で計算する必要があります。
計算方法は危険物同士を個別で計算して、加算することで答えが出るんです。
つまり次の公式②を使います。
実感が湧きづらいので、例を挙げて計算してみましょう。
計算方法
例題1と同じように【個別指定数量表】から、2種類ある危険物の指定数量を見つけます。
- ガソリン【200L】
- 灯油【1000L】
という感じで分かりました。
そして、それぞれの【指定数量】と【貯蔵量】を公式に当てはめて計算すると、
指定数量が4倍の危険物が、貯蔵されていることが分かりました。
危険物は、他の種類同士での貯蔵がNGの場合があるので、必ず確認しましょう!
まとめ
今回は指定数量について話しましたが、お分かりいただけましたか?
危険物取扱者の試験では必ず出題されているので、しっかりと理解を深めましょう。
それではこのあたりで!
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