こんにちは、ユキムラです!
皆さんは【わたらせ渓谷】をご存じですか?
栃木県と群馬県に跨がる渡良瀬川流域にあり、秋には【もみじ狩り】を楽しめる絶景地の1つです。
その川沿いには、わたらせ渓谷鉄道の【わたらせ渓谷線】という、路線が走っています。
そこで今回は、わたらせ渓谷線を【全区間走破】する旅のご紹介です。
わたらせ渓谷鉄道とは?
わたらせ渓谷鉄道は、群馬県の【桐生(きりゅう)駅】~栃木県の【間藤(まとう)駅】までを走る、44.1Kmの路線です。
元々は【JR足尾線】として走っていた路線を引き継ぎ、平成元年に誕生した第三セクターの鉄道会社です。
国鉄時代には、足尾銅山採掘に伴う貨物輸送が主体でしたが、閉山後は観光の旅客輸送がメインとなってます。
乗車駅
今回は、わたらせ渓谷鉄道の始発駅である、【桐生駅】から出発します。
桐生駅はJRが管轄する駅となっていて、わたらせ渓谷鉄道が乗り入れる形です。
そのため、切符を買う際にはJRの券売機を利用します。
今回は終点の【間藤駅】まで乗車するため、【1日フリーきっぷ】を買うことにしました。
- 大人(1880円)
- 子供(940円)
【桐生・相老・大間々・通洞・足尾】の各駅で販売されています。
ホームに向かう
さっそくホームに向かいましょう。
列車は1番線から発車します。
ホームはJR両毛線の小山方面と同じになっているため、乗り間違えないように気をつけてください。
列車が到着しました。
1両編成のディーゼル車です。
列車の側面には、わたらせ渓谷鉄道名物の【もみじ】と【リス】のイラストが描かれていました。
列車に乗る
それでは列車に乗ってみましょう。
桐生駅から乗車した列車は、1つにつき4人掛けの【ボックスシート】になっていて、景色が楽しみやすいシートでした。
横から見るとこんな感じ。
通路側の座席には【ひじ掛け】が付いています。
一方窓側の座席には【ミニテーブル】が付いていて、飲み物ぐらいなら置くことができますよ。
お弁当は少しキツいかもしれません。
座ってみましょう。
クッション性はなかなか良く、長時座ってもそんなに疲れませんでした。
シートピッチは対面に他の方がいなければ、足を伸ばせて快適ですが、いる場合はかなり窮屈になります。
わたらせ渓谷鉄道は基本的に【ワンマン運転】をしているので、無人駅では運転士が料金を収受します。
そのため【運賃表】や、
【運賃箱】が備えられていて、バスを彷彿させる車内になっていました。
そして列車の発車時間になります。
発車の様子は動画でお楽しみください。
桐生駅から次の下新田駅手前までは、JR両毛線の線路を走ります。
その途中では【渡良瀬川(わたらせがわ)】を渡り、これから列車は川沿いを北上していきます。
桐生駅から2駅目の【相老(あいおい)駅】に到着しました。
この駅では【東武桐生線】と乗り換えができます。
浅草駅から出発する【特急りょうもう】も停車駅なので、都心からのアクセスも抜群です。
しばらく停車していると、反対側から不思議な列車がきました。
わたらせ渓谷鉄道を走るトロッコ列車の1つ、【ワッシー号】です。
この他にも大間々駅から出発する【わたらせ渓谷号】という列車もあります。
トロッコ列車は別料金の【トロッコ整理券】を買うと乗ることが可能です。
相老からしばらく走ると、わたらせ渓谷鉄道の車庫が見えてきました。
そして【大間々(おおまま)駅】に到着です。
桐生~大間々間は比較的に人口が多く、この区間だけ走る列車もあります。
車庫にはJR足尾線から、わたらせ渓谷鉄道になる際に準備した【わ89-310形】という、旧型車両が留置されていました。
全部で5両作られましたが、現在あるのは2両のみです。
大間々駅を過ぎると、車窓には大きな変化があります。
住宅は少なくなり、山合と渡良瀬川沿いを何とか走って行く、秘境の区間です。
この区間では季節になると、車窓から【もみじ】を楽しめます。
少し赤みがかったものもありましたが、まだまだ緑が豊富です。
桐生駅より約分【水沼駅】に到着しました。
この駅ではちょっと変わった施設があって、
駅に温泉があるんです。
【水沼駅温泉センター】といって、私が持っているわたらせ渓谷鉄道の【1日フリーきっぷ】で割引が受けられます。
しかし2023年10月現在、運営企業の破産により休館中です。
水沼駅を出発すると、列車はさらに山深くなる路線を進んで行きます。
そして【神戸(ごうど)駅】に到着です。
駅には対向列車の他に、別の車両もあります。
しかしこの列車、発車する気配がありません。
実はこの列車は、【清流】というレストランなんです。
元東武日光方面の特急列車【DRC(デラックスロマンスカー)】という車両を再利用していて、などの料理を楽しめます。
神戸駅を出ると、列車は長いトンネルに入ります。
このトンネルは【草木(くさき)トンネル】といって、全長5242mもある、わたらせ渓谷鉄道でもっとも長いトンネルです。
草木ダム製作による線路掛け換えで誕生し、トンネルを抜けるのに約6分ほど掛かります。
草木トンネルを抜けると、目の前に鉄橋が見えてきました。
【第一渡良瀬川橋梁】です。
この鉄橋は、線路掛け換えの際に新しく造られました。
この鉄橋を過ぎると、渡良瀬川は進行方向左手に変わります。
鉄橋からは本来、草木ダムも見ることができますが、水が少なくて川にしかみえませんでした。
沢入~原向間は、わたらせ渓谷鉄道屈指の絶景区間です。
迫力ある渓谷の姿を、動画でお楽しみください。
絶景区間をすぎると、【第二渡良瀬川橋梁】を渡ります。
この鉄橋は何と明治44年に造られたもので、その貴重さから、土木遺産にも選ばれています。
先ほど渡った【第一渡良瀬川橋梁】とは、形が違うのが分かりますね。
そして再び、渡良瀬川は進行方向右側になります。
橋を渡ると、街並みが見えるようになりました。
そして【通洞(つうどう)駅】に到着です。
桐生駅からは約分ほどかかりました。
この駅は【足尾銅山観光】の最寄り駅となっています。
私も途中下車して行ってきます。
通洞駅に戻ってきました。
旅を続けましょう。
やってきた車両は、先ほどと見た目は変わりません。
しかし中は、この通り【ロングシート】になっていました。
車両によって違いがあり、どちらが来るかは当日のお楽しみです。
私は通勤時間を思い出すようで、少しガッカリでした。
気を取り直して先へ進みましょう。
列車は住宅地を進みながら、
【足尾駅】に到着です。
トロッコ列車の【わたらせ渓谷号】は、この駅が終着になります。
足尾駅には保存車両が置かれていて、
国鉄の【キハ35系】気動車が保管されていました。
この車両はJR東日本で廃車になってから入線したもので、わたらせ渓谷鉄道を走ったものではありません。
貨車なども残されていました。
通洞駅から10分ほど走ると、線路の末端が見えてきました。
終点の【間藤駅】に到着です。
1面1線の簡素な駅になっています。
以前はここから先へ、貨物専用線が伸びていましたが、現在は廃線となっています。
秘境駅感が出ていたので、少し探検してから折り返すことにします。
以上、わたらせ渓谷鉄道の旅でした。
わたらせ渓谷鉄道の料金と所要時間
ここでは、わたらせ渓谷鉄道の【主要駅間料金】と【所要時間】をご紹介します。
尚、わたらせ渓谷鉄道は【Suica・PASMO】などのICカードは使えません。
あらかじめ、現金を用意してください。
区間 | 運賃 | 所要時間 |
桐生~間藤 | 1,130 | 約1時間30分 |
〃~通洞 | 1,070 | 約1時間20分 |
〃~神戸 | 740 | 約60分 |
〃~水沼 | 530 | 約40分 |
〃~大間々 | 280 | 約20分 |
相老~間藤 | 1,070 | 約1時間20分 |
〃~通洞 | 1,010 | 約1時間10分 |
〃~神戸 | 670 | 約50分 |
〃~水沼 | 450 | 約30分 |
また、冒頭でもご紹介しましたが、わたらせ渓谷鉄道には【1日フリーきっぷ】があります。
- 桐生~沢入(そうり)より先
- 相老~原向(はらむこう)より先
の各駅へ往復する場合には、フリーきっぷを買った方がお得です。
きっぷを提示すると、神戸にある【富弘美術館】の入館料が2割引になる特典もありますよ!
わたらせ渓谷鉄道で行く観光名所
最後にわたらせ渓谷鉄道で行ける、オススメ観光名所をご紹介します。
【高津戸峡】(大間々駅)
大間々駅から徒歩7分、「高津戸橋」から「はねたき橋」までを結ぶ、遊歩道コースです。
遊歩道からは渓谷の絶景と、秋には紅葉狩りを楽しむことができます。
【足尾銅山観光】(通洞駅)
かつて江戸時代に百姓が、この地で銅を発見したことから足尾銅山の歴史が始まります。
その掘削の名残であるトンネル(坑道)を、トロッコ列車・徒歩で観光できる施設です。
中には人形や掘削機械の展示があり、どのように採掘したのか、歴史を交えて知ることができますよ。
まとめ
いかがでしたか?
皆さんも、絶景の秘境路線を一度楽しんでみてはどうでしょうか。
思わぬ気分転換になるかもしれませんよ。
それではこのあたりで!
コメント