こんにちは、ユキムラです。
「クレーン」皆さんも1度は聞いたことがあるのではないでしょうか。
「運転するには、どんな資格がいるんだろう?」
「触ったこともないけど、資格取れるの?」と思われた方もいると思います。
大丈夫です!
私も未経験から挑戦し合格しました。
今回は、クレーン・デリック運転士(限定なし)免許の取得方法を記事にします。
就職や転職などで、これから受験を考えてる方に、参考にしていただけたらうれしいです。
はじめに
クレーンの資格には、【運転する資格】と【玉掛けする資格】に分けられます。
玉掛けとはワイヤーロープなどの吊り具を、クレーンのフックに掛ける資格です。
(荷物を移動したいときに、ワイヤーロープを荷物に掛けて、クレーンのフックに掛ける作業です。)
作業をするときには、2種類の資格が必要ですので、注意してください。
玉掛けの資格については、下の記事にまとめました。
玉掛け技能講習を受講していると、クレーン・デリック運転士(実技試験)の【合図】が免除になるメリットがあります!
クレーン・デリック運転士免許の種類
免許の種類は3つの「限定区分」があります。
「どんな違いがあるの?」
そんな方のために、まとめた記事を書きました。
【限定免許】の説明と、どの種類を取得するのがオススメなのかをご紹介しています。
私は【限定なし】免許を取得しました。
限定なしの資格で運転できるクレーンは?
吊り上げられる重さ(定格荷重といいます)に上限がない、次のクレーンを運転することができます。
天井クレーン
工場の天井などの場所にあり、レールを跨るように架けられたクレーンです。
運転席があるものや無線で操作するタイプも含みます。
ジブクレーン
ビルの建設などで使うクレーンがあり、タワークレーンともいいます。
ガントリークレーン
港にある、コンテナの積み下ろしで使う巨大クレーンです。
ケーブルクレーン
ダム工事などで使う、資材運搬用のクレーンでロープウェイに似ています。
デリック
以前は、建設現場や港などで運搬用として使用されていましたが、現在はあまり使われてません。
クレーン運転士免許と統合されました。
デリックの運転資格は、クレーン・デリック運転士(限定なし)の学科試験を受験してください。
実技教習は(クレーン限定)の方と教習内容は同じです。
なお、街中で見かけるクレーン車は「移動式クレーン運転士」という免許が必要なため操作できません。
取得方法
クレーン・デリック運転士の免許を取得するには、学科・実技の試験に合格が必要です。
取得方法は、次の3通りの方法があるので、参考にしてください。
①の方法
学科・実技試験を独学で受験する。
学科・実技の両試験を、安全衛生技術センター(以下センター)で受験する方法です。
コストが1番安いですが、クレーンの実技経験者向きです。
学科試験合格後、実技試験に進むことができます。
②の方法
独学で学科試験合格後、クレーン教習所で実技教習を修了する。
独学で学科試験に合格する。
その後、クレーン教習所に入校して「クレーン運転実技教習」を修了すると、免許を取得できます。(センターでの実技試験は不要)
クレーン運転実技教習とは?
クレーン学校で行っている、実技の教習です。
合計9時間の教習で、最後の修了試験に合格することで、センターでの実技試験が免除されます。
③の方法
クレーン教習所に入校し、学科試験に向けた授業と実技教習を修了する。
(学科試験は、安全衛生技術センターで受験)
クレーン教習所に入校して、学科の勉強と「クレーン運転実技教習」を修了する。
センターでの実技試験は不要ですが、学科試験は受験が必要です。
確実に取得を目指す方法ですが、費用が高いため、会社で負担してくれる場合にオススメです。(約13万円です)
私は②の方法で取得し、取得費用を③と比べて約3万円節約できました。
学科対策
試験時間は2時間30分で、回答方式は、マークシートです。
この中で各科目の正解率が40%以上、全体の合計点数60%以上で合格です。
私は市販の参考書を買い、独学で勉強しました。勉強時間は概ね3か月程です。
使用教材
- まるごと覚えるクレーン・デリック運転士(新星出版社)
クレーンの基礎から電気のことまで、イラストを使って、分かりやすく説明されてる参考書で非常にオススメです。
1回分の模擬試験も掲載されてます。
参考書の最新版と、オススメ参考書を他2冊ご紹介する記事を書いたので、良かったら参考にしてください。
実践問題をやりたい方には・・・
参考書にも練習問題はありましたが、問題数に少なさを感じていました。
下記の問題集は6回分の模擬試験が収録されており、実践形式で勉強したい方にはオススメです!
また安全衛生技術試験協会でも、問題が公表されてるのでご覧ください。
インターネットで検索すると、他にも過去問題を扱っているサイトがあるので、検索してみてください。
類似問題や同じ問題が出題されることもあるので、必ずチェックしておきましょう!
学科試験の申請方法
学科試験は全国各地にある【安全衛生技術センター】で行います。
申請方法は多岐にわたるため、下の記事にまとめました。
実技対策
私は当時クレーンを触ったことがなかったので、教習所にお世話になりました。
全国にクレーン教習所があるので、自分が通いやすい場所で探してみましょう!
詳しくはこちらの記事に書きました。
私がお世話になった所
こちらで「クレーン運転実技教習」を受けました。教習期間は6日です。
クレーンの動き
教習所で使用するのは 、運転席付きの天井クレーンです。
この3つの動きを単独・複数組み合わせて、コースを周回していきます。
運転席の操作ハンドルの配置
操作ハンドルの配置は左から【横行】【巻上げ・巻下げ】【走行】となっています。
教習コースは下図のようになります。
写真の(S)地点から、時計回りに周回するコースになります。
制限時間は2分30秒です。(制限時間を越えてしまうと減点されます)
コースの手順は?
コースでの操作手順は次のとおりです。
・(S)地点から、吊り荷を地切りする。
(地切りとは、地面から少し離れる程度)
↓
・吊り荷を2m巻き上げる
(目安は、秒数で覚えると効果的!)
↓
・警報ブザーを鳴らし、走行開始
(ここから時間が測定されます)
↓
・(A)地点を通過し、(B)地点で停止
(停止する際、吊り荷の振れ止めを実施)
吊り荷が揺れながらの走行は減点対象です。
↓
・吊り荷を巻上げ(B)を通過する。
↓
・吊り荷を2mに巻下げる
↓
・(B)から(D)地点まで一気に移動
(走行と横行を同時に使い、斜行させる)
↓
・(E)地点まで斜行したら一旦停止
↓
・吊り荷を巻上げ(E)地点を通過
↓
・再び吊り荷を2mに巻下げる
↓
・(F)地点手前まで斜行させ、一旦停止
↓
・壁に当てないよう(F)地点を通過する
↓
・(S)地点に戻ったら、着地の準備
↓
・円の中に入るように位置を調整する
↓
・地切りした地点まで下げたら一旦停止
↓
・着地させ、警報ブザーを鳴らして終了
(ここまでの時間が測定されます)
クレーンの運転は慣れるまで大変ですが、はじめは教官が一緒に乗り込み、分かりやすく教えてくださいます。
あせらず、確実に覚えていきましょう!
【クレーン運転実技教習】については、別の記事で詳しく書いたので、参考にしてください。
私も最初はポールにぶつけてしまうこともありました。
しかし、教習を重ねていくうちに身体が覚えていき、無事に卒業できました。
免許申請
「学科試験合格」、「クレーン運転実技教習」を修了後に免許証の申請を行います。
記載事項を記入し、労働局に申請してください。
学科試験会場(受付付近)に免許証の申請書が置いてあるので、必ずもらいましょう。
まとめ
いかがでしたか?
クレーン・デリック運転士の免許は、国家資格でニーズが高いため、興味のある方は取得を目指してみてください。
取得してると一目置かれますよ。
それでは今回はこのあたりで!
コメント