こんにちは、ユキムラです!
今回は秘境駅シリーズになります。
神奈川県の【根府川(ねぶかわ)駅】を訪れてきたので、お楽しみください。
根府川駅とは?
![](https://ikigaiblog.com/wp-content/uploads/2022/08/6bbcaf43b26fd15be466375eda9be236.jpg)
根府川駅は東京~熱海を走る、東海道本線(JR東日本区間)にある駅です。
首都圏を走る屈指の大動脈路線ですが、閑静な無人駅となっています。
駅が開業したのは1922年(大正11年)で、当時は【熱海線】の駅でした。
(現在の御殿場線が、東海道線だったため)
1934年(昭和9年)に丹那トンネルが開通すると、東海道線の駅となって現在に至ります。
駅に到着
![](https://ikigaiblog.com/wp-content/uploads/2022/07/2.jpg)
駅に到着です。
レトロな駅舎が出迎えてくれました。
根府川駅の駅舎は1924年(大正13年)に建てられたもので、今では珍しい【木造】となっています。
駅舎紹介
駅舎に入ってみましょう。
![](https://ikigaiblog.com/wp-content/uploads/2022/07/3.jpg)
改札口を見たところですが、自動改札機ではなくて、簡易Suica端末になっています。
次の列車を表示した案内票もありました。
![](https://ikigaiblog.com/wp-content/uploads/2022/07/4.jpg)
駅舎には待合室を兼ねたベンチがあり、涼しげな【ござ】が敷いてあります。
通気性がいいですね。
![](https://ikigaiblog.com/wp-content/uploads/2022/07/5.jpg)
今回の秘境駅としては、列車の本数はかなり多いです。
![](https://ikigaiblog.com/wp-content/uploads/2022/07/6.jpg)
秘境駅シリーズおなじみの【乗車駅証明書発行機】もありました。
無人駅では必須の設備ですね。
![](https://ikigaiblog.com/wp-content/uploads/2022/07/7.jpg)
改札口を抜けたところです。
水色に塗られた駅舎が、なかなかいい味を出していますね。
ホームに入る
2・3番線
それではホームに入ってみましょう。
![](https://ikigaiblog.com/wp-content/uploads/2022/07/8.jpg)
根府川駅は特殊な構造になっていて、改札口がある駅舎が崖の上、ホームが崖の下にあります。
そのため両方を繋いだ【跨線橋】が特徴です。
![](https://ikigaiblog.com/wp-content/uploads/2022/07/9.jpg)
まずは2・3番線から見ていきましょう。
![](https://ikigaiblog.com/wp-content/uploads/2022/07/10.jpg)
こちらは上り【横浜・東京方面】のホームになっています。
![](https://ikigaiblog.com/wp-content/uploads/2022/07/1-1.jpg)
跨線橋の壁には【猿出没注意】のポスターがありました。
お越しの際には、くれぐれもご注意ください。
![](https://ikigaiblog.com/wp-content/uploads/2022/07/2-1.jpg)
跨線橋を下って行きましょう。
![](https://ikigaiblog.com/wp-content/uploads/2022/07/3-1.jpg)
するとホームに到着です。
2番線は【東京方面】専用の上り本線、3番線は【東京・熱海】両方向へ発着できる待避線となっています。
そのため3番線は、特急列車の通過待ちのときにだけ使われます。
![](https://ikigaiblog.com/wp-content/uploads/2022/07/6-1.jpg)
首都圏の東海道線には【グリーン車】があるので、停車位置を示した看板もありました。
![](https://ikigaiblog.com/wp-content/uploads/2022/07/10-1.jpg)
少し東京方面へ歩いてみましょう。
こちらが3番線側の【待避線】
![](https://ikigaiblog.com/wp-content/uploads/2022/07/4-1.jpg)
そしてこちらが2番線側の【上り本線】です。
根府川駅のホームには屋根がほとんどないので、雨の日には移動するのがイヤになりそうですね。
![](https://ikigaiblog.com/wp-content/uploads/2022/07/7-1.jpg)
そんなときに役立つのが、屋根付の待合室です。
![](https://ikigaiblog.com/wp-content/uploads/2022/07/9-1.jpg)
小屋の中にベンチがあるので、風雨を凌ぎながら列車を待つことができますよ!
![ユキムラ](https://ikigaiblog.com/wp-content/uploads/2021/10/5.png)
待合室は【2・3番線】のホームだけにありました。
せっかくなので、熱海寄りの先端まで行ってみましょう。
![](https://ikigaiblog.com/wp-content/uploads/2022/07/8-1.jpg)
跨線橋の下をくぐりながら進んで行きます。
この付近はホームが狭いのでご注意ください。
![](https://ikigaiblog.com/wp-content/uploads/2022/07/1-2.jpg)
ホーム先端に近づくにつれて、徐々に草木が目立つようになります。
猿に注意しましょう。
![](https://ikigaiblog.com/wp-content/uploads/2022/07/2-2.jpg)
根府川駅の【駅名標】です。
以前はもっと古いのでしたが、新しいものに交換されていました。
![](https://ikigaiblog.com/wp-content/uploads/2022/07/3-2.jpg)
ホーム熱海寄りの先端に到着です。
左から【下り本線】【待避線】【上り本線】です。
待避線の線路が、両方向の線路に繋がっているのが分かります。
![ユキムラ](https://ikigaiblog.com/wp-content/uploads/2021/10/5.png)
この場所は【撮影の名所】として知られていますが、撮影の際にはマナーを守りましょう。
ちょっと1本狙ってみますか。
下り列車の動画をどうぞ!
ジョイント(レールの継目)が近いので迫力あるシーンを楽しめますよ!
![](https://ikigaiblog.com/wp-content/uploads/2022/07/5-1.jpg)
振り返って東京方面を眺めたところです。
かなり長いホームですよね?
根府川駅は時間によって、15両編成の列車が停車します。
![](https://ikigaiblog.com/wp-content/uploads/2022/07/6-2.jpg)
そのため長い列車の前側が見やすいように、車掌用の監視モニターがありました。
4番線
さて、跨線橋に戻りましょう。
![](https://ikigaiblog.com/wp-content/uploads/2022/07/1-3.jpg)
階段を登って、
![](https://ikigaiblog.com/wp-content/uploads/2022/07/11.jpg)
次は4番線を見て行きましょう。
![](https://ikigaiblog.com/wp-content/uploads/2022/07/12.jpg)
こちらは下り【熱海方面】のホームになっています。
![](https://ikigaiblog.com/wp-content/uploads/2022/07/2-3.jpg)
階段を降りながら、跨線橋を見た眺め。
![](https://ikigaiblog.com/wp-content/uploads/2022/07/3-3.jpg)
4番線ホームに到着しました。
ここから今度は、東京寄りの先端まで歩いてみましょう。
息を呑む絶景が待ってますよ!
![](https://ikigaiblog.com/wp-content/uploads/2022/07/4-3.jpg)
このホームは、【熱海方面】専用になっている下り本線です。
特急列車や貨物列車が猛スピードで通過するので、くれぐれもご注意ください。
![](https://ikigaiblog.com/wp-content/uploads/2022/07/5-2.jpg)
途中で上りの貨物列車が通過していきました。
最大26両編成の列車があるので、迫力ありますよ!
下り列車の特急通過待ちにも遭遇したので、動画でご覧ください。
このように特急の通過では、普通列車は3番線を使用します。
さて、先を急ぎましょう。
![](https://ikigaiblog.com/wp-content/uploads/2022/07/7-2.jpg)
ホームには踏切にも付いている、列車が接近する方向を示す機械もありました。
![](https://ikigaiblog.com/wp-content/uploads/2022/07/8-2.jpg)
先端に近づくと、ホームが急激に狭くなります。
この部分は以前、根府川駅が12両編成の列車までしか対応していなかったときの名残です。
しかし乗客が増えたため、15両編成の列車を停車させるために、3両分を延伸した部分となっています。
![](https://ikigaiblog.com/wp-content/uploads/2022/07/9-2.jpg)
ホームが狭くなっている謎は、先端まで行くと分かりますよ。
![](https://ikigaiblog.com/wp-content/uploads/2022/07/10-3.jpg)
もうお分かりですね。
ホームのすぐ脇が崖になっていて、広くできなかったんです。
3両分のホームは、苦肉の策で成り立っていたんですね。
![](https://ikigaiblog.com/wp-content/uploads/2022/07/12-1.jpg)
そしてこの場所は、相模湾の海が一望できる、絶景スポットなんです。
少しこの眺めで、心を癒しましょう。
![ユキムラ](https://ikigaiblog.com/wp-content/uploads/2021/10/5.png)
年始には【初日の出】を見るために、臨時列車が出るほど有名ですよ!
![](https://ikigaiblog.com/wp-content/uploads/2022/07/13.jpg)
最後に振り返って、熱海方面を見てみましょう!
奥に見える山々は、箱根山系です。
以上、根府川駅のホーム紹介でした。
1番線がない根府川駅の謎
ここまでホームをご紹介してきましたが、みなさんお気づきになりましたか?
根府川駅には1番線がないんです。
そこでこの1番線を探してみましょう。
私が調べた結果、どうやら2つの説があるみたいです。
- 根府川駅列車転落事故
- 貨物駅の名残
根府川駅列車転落事故
1923年(大正12年)に発生した関東大震災によって、崩れてきた土石流に巻き込まれて、根府川駅と駅に入線中だった下り列車が海に転落した事故です。
このとき、海中に崩れたホームが【1番線】だったという説がありますが、事実かは分かりません。
現在も海中に残されていて、スキューバダイビングのスポットとして知られてるみたいです。
詳細はWikipediaに詳しく書いてあるので、興味がある方はご覧ください。
貨物駅の名残
根府川駅は1970年(昭和45年)まで、貨物の取扱いがありました。
このときに、現在の2番線と駅舎の間に線路とホームがあったらしく、これが1番線だったという説です。
現地を訪れたときには、確かに名残の遺構がありました。
![](https://ikigaiblog.com/wp-content/uploads/2022/08/3.jpg)
どうやら、こちらの説が有力みたいですね。
![ユキムラ](https://ikigaiblog.com/wp-content/uploads/2021/10/5.png)
ホームの名残を見つけるのも、秘境駅を巡る楽しみの1つです!
観光名所
根府川駅近辺には、名所と呼ばれるところはあまりないので、私個人がオススメするところをご紹介します。
石橋山古戦場跡
源頼朝が平家打倒のために立ち上がり、初めて合戦を行った場所です。
結果は大敗に終わり、頼朝はここから千葉へ船で逃れます。
アクセスは【根府川駅~早川駅】の間にあり、急斜面を登っていくので、車での訪問をオススメします。
白糸川橋梁
![](https://ikigaiblog.com/wp-content/uploads/2022/08/1-6.jpg)
根府川駅から熱海方面へ進むとすぐに渡る、東海道線の鉄橋です。
列車に乗っていると気づかないのですが、この橋の下側は【トラス構造】という作りになっていて、キレイな三角形の橋桁を見ることができます。
![](https://ikigaiblog.com/wp-content/uploads/2022/08/2-4.jpg)
関東大震災では、土石流によって橋梁全体が倒壊したみたいです。
こんなに大きな橋が倒れるなんて、想像できないですよね。
![ユキムラ](https://ikigaiblog.com/wp-content/uploads/2021/10/11.png)
列車が通過したときには、迫力がある音が楽しめますよ!
まとめ
いかがでしたか?
首都圏近郊に、こんな秘境駅があるとは思いませんよね。
普段何気なく通りすぎている駅にも、こんな場所があるので、少し途中下車して訪れてみてはいかがでしょうか。
それではこのあたりで!
コメント