こんにちは、ユキムラです!
今回は秘境駅シリーズになります。
千葉県の外房線にある、
【行川(なめがわ)アイランド駅】
を訪れてきたので、ご紹介します。
観光地の駅から秘境駅へと激変した、現在の姿をお楽しみください。
行川アイランド駅とは?
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行川アイランド駅は、千葉駅~安房鴨川駅までを走る、JR外房(そとぼう)線の秘境駅です。
所在地は勝浦市になります。
元々この場所に駅はありませんでした。
しかしレジャー施設【行川アイランド】の最寄り駅として、1972年に臨時駅として開業します。
1987年からは常設駅となりました。
![ユキムラ](https://ikigaiblog.com/wp-content/uploads/2021/10/11.png)
当時は、一部の特急列車も停車していて、多くの家族連れで賑わっていたことでしょう!
ところが行川アイランドは経営が悪化して、2001年に閉園してしまいます。
すると行川アイランド駅は、特急列車も通過となり観光駅から一転、秘境駅となりました。
近くの住宅地から、1㎞以上離れているのも一因かもしれませんね。
1964年に、南国を意識して開園した、動・植物園です。
他にもプールやホテルも備えた、レジャー施設でした。
フラミンゴやクジャクの飛行ショーが有名で、全盛期には年間117万人もの、入場者数を記録したこともあったみたいです。
しかし隣接する鴨川市に、大型海洋水族館の【鴨川シーワールド】が開園すると、次第に入場者数は減っていきます。
そして、2001年8月に閉園となりました。
駅に到着
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さっそく、駅を見ていきましょう!
行川アイランド駅は無人駅で改札はなく、ホームから通路まで直結しています。
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ホームの入口には、ICカードをタッチする端末があり、【入場】【出場】で個別に分かれていました。
駅舎紹介
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駅舎を見ていきましょう。
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無人駅にしては以外と、キレイな駅舎になってます。
現在の駅舎は2008年に建てられた、比較的に新しいものです。
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無人駅の必須設備【乗車駅証明書発行機】もありました。
この機械は発券ボタンを押すことで、
【行川アイランド駅から乗りました】
という証明書を発券してくれます。
この証明書を降りる駅で、見せることで精算する仕組みです。
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【切符回収箱】も設置されているので、ICカードを持っていない方でも、安心して乗り降りできますよ。
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近距離きっぷ運賃表です。
このタイプの運賃表は、千葉県のみ見ることができるので貴重ですよ!
西は【西船橋・二俣新町】、北は【佐倉】、東は【旭】の駅まで表示されていました。
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時刻表です。
日中は上下線で1時間に1本ずつと、秘境駅ならではの本数ですね。
ホームを見る
ホームを見ていきましょう。
行川アイランド駅は、1面1線の単線にあります。
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まずは駅舎付近から、上り【千葉方面】の眺めです。
ホームの端がわずかに湾曲しています。
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つづいて下り【安房鴨川方面】の眺めです。
こちらは一直線になっていて、先端にはトンネルがあります。
意外にホームが長いと思いませんか?
実は行川アイランド駅、11両編成の列車まで停まることができるんです。
これも、観光地の駅だった名残といえますね。
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トンネルに向かって歩いていきましょう。
この日は2月末でしたが、日差しが暖かく、ほのぼのした日和で最高でした。
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ホームの途中で上り、上総一ノ宮(かずさいちのみや)行の列車が到着です。
2021年3月のダイヤ改正で、日中の列車はすべて2両編成のワンマン運転になりました。
長いホームを持て余してる状態です。
列車の発着動画もどうぞ!
ホームの中ほどにある、行川アイランドの駅名標です。
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JR東日本の標準タイプですが、汚れがひどいですね。
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トンネルに近づくにつれて、両側から
壁がせりだしてきます。
秘境具合がたまらないです。
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端までやってきました。
ホームとトンネルの入口が、接していて面白いですね。
右端に写っている、◇に11の立て看板は、11両編成の停止位置(運転士用)です。
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端から上りの千葉方面を見てみましょう。
ホームの長さが、一段とよく分かります。
右上のモニターは、ホーム監視(車掌用)のモニターです。
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両数ごとの停止位置(車掌用)です。
特急列車が停車していた時代の、名残を発見できました。
せっかくなので、ホーム千葉寄りの先端にも行ってみましょう。
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歩いてる途中で、下りの【特急わかしお】が通過していきました。
行川アイランドが営業していたときに、停車していた特急列車です。
通過風景の動画もご覧ください。
カーブのため速度は控えめですが、特急の通過は迫力があって楽しいです!
わかしお号の【乗車記事】も書いたので、気になる方はご覧ください。
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千葉寄りのホーム先端までやってきました。
こちらは線路がカーブしているので、見通しが悪いです。
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安房鴨川方面を見てみましょう。
こちらにもモニターがあります。
この位置に列車が停車すると、カーブの先は車掌が目視で見ることができません。
日中こそ、2両の短い列車なので必要ないですが、朝晩は8・10両といった長い列車が停車します。
このときに、モニターの力が発揮できるのです。
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最後にアップした写真をどうぞ。
以上が、行川アイランド駅のご紹介でした!
行川アイランド跡を目指す
せっかくここまで来たので、行川アイランドがあった場所へ行ってみましょう!
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ホームを出て左手に進むと、まっすぐ進む通路があるので、その先が行川アイランド跡です。
駅には駐車場もあり、車で来ることもできます。(駐車台数は3台ほど)
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駅構内にはヤシの木が数本あり、南国を感じさせてくれます。
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ふと右側を見ると、何かあったのでしょうか?
建物らしき痕跡が、後日調べてみるとただのトイレ跡でした。
さらに進んでいくと、こんなものがありました。
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なつかしいですね、公衆電話です。
使う人いるのでしょうか?
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駅の入り口付近です。
なにやら怪しげなゲートが見えてきました。
実はこの付近には、行川アイランドが営業していたころ、列車の切符売り場がありました。
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ゲートの下には、勝浦市の観光案内図がありました。
左側の石像には、行川アイランド名物だったフラミンゴも描かれています。
影で見づらいので地図を拡大してみましょう。
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確かに行川アイランドありますね。
駅の左側にある【おせんころがし】は後でご紹介します。
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ゲートの反対側(駅の外から駅の中)を見た写真です。
右側にも何やら看板がありますね。
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行川アイランド駅から、となりの安房小湊駅付近にある、【内浦山県民の森】へと向かうウォーキングコースでした。
距離は9.4キロと、なかなかボリュームがあるコースなので、私は遠慮することに。
先へ進みましょう!
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歩道橋が見えてきました。
行川アイランドの入口につづく歩道橋なのですが、その近くに何かいます。
なんと【キョン】がいました。
かなり小さかったので、子どもだったと思います。
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しかし私の存在に気づき、そそくさと草むらへ隠れてしまいました。
キョンはシカの一種で、元々日本にはいなかった、特定外来種です。
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なぜ千葉県にいるかというと、行川アイランドで飼育していたものが、逃げだして野生化したといわれています。
現在の千葉県には、4万頭以上生息していて、農作物の被害で大問題になっているのです。
![ユキムラ](https://ikigaiblog.com/wp-content/uploads/2021/10/24.png)
行川アイランドは無くなりましたが、キョンは増えつづけるという、皮肉なことになってしまいました。
キョンに別れを告げ、歩道橋を登っていきましょう。
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真ん中にスロープがあるので、チャリでも安心です。
上まで登ると
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行川アイランドの入口が見えてきます。
真ん中を走る道路は、国道128号線です。
土曜日だったこともあり、なかなか多い交通量でした。
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歩道橋からは、かつて駐車場だった敷地を見ることができます。
2つの建物がありました。
【チケット売り場】と【トイレ】です。
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さらに右へ目を移すと、土砂崩れで埋まってしまってます。
まさに廃墟ですね。
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歩道橋から降りてきました。
行川アイランドの入口と、無数のヤシの木が広がっています。
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昔は広大な駐車場がありましたが、現在は閑散とした広場になっています。
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かろうじてヤシの木だけが、楽園だった名残を感じさせてくれました。
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敷地内はロープが張られ、私有地になっています。
中は立入禁止ですのでご注意ください。
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ロープの先には道が続いていて、上り坂になっています。
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坂の先にはトンネルがありました。
トンネルの奥が、行川アイランドの園内になりますが、立入禁止のため残念ながらここまでです。
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最後にトンネルのアップ写真をどうぞ。
以上が行川アイランド跡のご紹介でした。
観光名所
最後にもう1つの名所【おせんころがし】をご紹介します。
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高さ20m、幅4kmある、断崖絶壁の名所です。
この場所には悲話があります。
その昔、豪族の1人娘【お仙】がいました。
お仙の父は日ごろから、村人を年貢で苦しめていて、お仙は心を痛めていたそうです。
しかし父は強欲で、見かねたお仙は説得しますが、聞き入れません。
ある日のこと、お仙は村人が父を殺害する計画を知ります。
夜になって村人が襲撃すると、お仙は父の服を着て身代わりとなり、この場所から夜の海へ投げ込まれてしまうのです。
知らなかった村人が悲しみ、この場所にお墓を建てて供養しました。
お仙の父はその後、心を入れかえたそうです。
そんな経緯がある【おせんころがし】は、行川アイランド駅から徒歩10分ほどです。
さっそく行ってみましょう!
まず、行川アイランド駅のとなりを走っている、国道128号線を鴨川方面へ進みます。
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すぐにトンネルがあるので、トンネルへ入らず、左へ曲がります。
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するとホテルの看板があり、その先で道が左右に分かますが、左へ行きましょう。
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道の分かれ目には、【おせんころがし】の案内板もありました。
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両サイドを山に囲まれた、細い道を進みます。
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昔はこの道が街道だったらしく、断崖絶壁の【おせんころがし】は、要衝だったみたいです。
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2~3分歩くと、お墓と外房の海が見えてきました。
【おせんころがし】に到着です。
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こんなにキレイな、海を見ることができました。
![ユキムラ](https://ikigaiblog.com/wp-content/uploads/2021/10/24.png)
下は崖になってますので、くれぐれもお気をつけください。
まとめ
いかがでしたか?
今回は秘境駅だけでなく、周辺も散策できたので楽しかったです。
近くまでお越しの際には、ぜひ立ち寄ってみてください。
それでは今回はこのあたりで!
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